歯周病の放置は命の危険にもつながる病です
歯周病を放置すると、脳の血管障害、心臓病、肺炎、糖尿病になりやすくなります。
脳卒中
動脈硬化を引き起こすことが原因で起きます
心臓病
歯周病菌の作り出す物質が血液中に流れ、冠状動脈の壁を肥厚させ、
血管がつまり動脈硬化を起こすのではないかと考えられています。
心筋梗塞や狭心症を引き起こす原因となります。
歯ぐきの健康な人に比べると、2.8倍の危険率があると言われています。
肺炎
高齢の方では、物がうまく飲み込めなくなり、
歯周病菌が肺に入ってしまい、増殖して肺炎を起こします。
日本人の死亡原因の第4位は肺炎です。肺炎で死亡する人の94%は75歳以上で、
90歳以上では死亡原因の2位に順位があがると言われています。
誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や胃液と共に肺に流れ込み、肺の中で細菌が増殖して肺炎を引き起こします。
高齢者の死亡原因となっていますが、歯周病の人が高いリスクを抱えていることを知り、
歯周病治療を進められることを願ってやみません。
※日本呼吸器学会でも、誤嚥性肺炎の予防として、
口腔ケア(口の中の雑菌を減らす、嚥下反射を改善させる)の大切さを伝えています
糖尿病
インスリンの働きを抑える物質が歯周病の場所に大量に集まっている
マクロファージという細胞から出されます。
また、肝臓の糖の分解を抑え、すい臓のインスリン分泌障害を起こすといわれます。
重症の歯周病の場合、軽症の人にくらべ、2年後に糖尿病が悪化している率が5倍高くなります。
※インスリン(栄養になる糖分を細胞内に取り込むようその細胞に指令を出す)の働きが悪いため、細胞が栄養不良になり体の抵抗力が落ちてしまう病気です。利用されない糖分が血液中にたまり、血管や神経に障害が出ます。50歳以上の15~20%の方が糖尿病が疑われると言われています。